セメント瓦は塗装によるメンテナンスが必要です
2025.12.3
セメント瓦について

初めての住宅塗装工事をご検討されている皆様、特にご自宅の屋根が「セメント瓦」だという方、この記事は必見です。
「瓦だからメンテナンスは不要では?」と思われがちですが、セメント瓦は他の瓦とは違い、定期的な塗装メンテナンスが必須の屋根材なんです。
そこで、今回は名古屋の住宅にも見られるセメント瓦の基本的な特徴から、塗装によるメンテナンスのメリットまでを、詳しく解説していきます。
こちらの施工事例も参考にしてみてください
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~~~~~~~~~~*目次*~~~~~~~~~~
- セメント瓦とは?名古屋の住まいとセメント瓦の深い関係
- セメント瓦の基本的な特徴
- 1. 長寿命で耐久性が高い(ただし条件付き)
- 2. デザインが豊富
- 3. 「塗装」が必須という独特の性質
- 現在は「製造中止」のものがほとんど
- 放置は危険!セメント瓦の劣化サインとリスク
- 塗膜の劣化が引き起こすサイン
- 凍害による劣化
- セメント瓦の寿命を延ばす!塗装メンテナンスの5つのメリット
- 1. 瓦本体に「防水性」を回復させる
- 2.紫外線や風雨から屋根材を保護する
- 3.コケ・カビの発生を抑制し、美観を向上
- 4.将来的な「葺き替え」費用を節約する
- 5.遮熱塗料で「快適性」と「省エネ」をプラス
- セメント瓦塗装を成功させるための注意点
- 1.高圧洗浄と乾燥を徹底する
- 2.「下塗り材(シーラー)」選びが命
- 3.棟瓦の補修も同時に検討
- 4.信頼できる「地元・名古屋の専門会社」を選ぶ
- まとめ:セメント瓦は「早めの塗装」で住まいを守る
セメント瓦とは?名古屋の住まいとセメント瓦の深い関係
「瓦」と聞くと、多くの人が日本の伝統的な「和瓦(陶器瓦)」を思い浮かべるかもしれません。
しかし、セメント瓦はそれとは性質が大きく異なる屋根材です。
セメント瓦の基本的な特徴
セメント瓦は、その名の通りセメントと川砂を主原料とし、型に流し込んで成形された屋根材です。
戦後の高度経済成長期に、粘土瓦よりも安価で施工しやすい屋根材として全国的に普及しました。
名古屋市内の住宅でも、築年数が経っているお宅には非常に多く採用されています。
1. 長寿命で耐久性が高い(ただし条件付き)
セメント瓦自体の耐用年数は30年~40年とされており、他の屋根材と比較しても比較的長寿命です。
また、セメントを主成分としているため、耐火性にも優れているというメリットもあります。
2. デザインが豊富
和風のJ形(S形)だけでなく、洋風のF形(平板)など、形状やカラーバリエーションが豊富で、多様な住宅デザインに対応できる点も人気の理由でした。
3. 「塗装」が必須という独特の性質
セメント瓦の最大の特徴、そして注意点となるのがこの点です。
セメント自体には防水性がない
粘土瓦のように高温で焼き締める工程がないため、セメント瓦の素地には強い吸水性があります。
表面の「塗膜」が防水の要
新築時にセメント瓦の表面に施されている塗膜(塗装)が、水を弾き、瓦内部への水の浸入を防ぐという重要な役割を担っています。
このため、セメント瓦は「瓦でありながら定期的な塗装メンテナンスが必要」という、他の瓦にはない独特の性質を持っているのです。
現在は「製造中止」のものがほとんど
現在、多くのメーカーでセメント瓦の製造は中止されています。
これは、軽量でメンテナンスフリーの屋根材が主流になったためです。
そのため、もし大きな割れや欠けが発生しても、同じデザイン・形状の瓦を入手するのが非常に難しいという現状があります。
既存のセメント瓦を長く使い続けるためにも、定期的な塗装メンテナンスはより一層重要になっていると言えます。
放置は危険!セメント瓦の劣化サインとリスク

セメント瓦の塗装が劣化すると、見た目が悪くなるだけでなく、建物の構造自体に深刻なダメージを与えるリスクがあります。
塗膜の劣化が引き起こすサイン
築10年~15年が経過すると、セメント瓦の表面には次のような劣化サインが現れ始めます。
色あせ・退色:塗膜の色が薄くなり、新築時の美観が失われます。
チョーキング(白亜化):塗膜が粉状になり、触ると手に白い粉がつきます。
コケ・カビの繁殖:瓦の表面に緑や黒のコケ、カビが付着します。
ひび割れ・欠け:瓦本体に亀裂が入ったり、端が欠けたりします。
凍害による劣化
特に名古屋のように冬場に冷え込む地域では、「凍害」のリスクも高まります。
塗膜が剥がれた瓦は、雨水を吸収しやすくなります。
瓦の中に染み込んだ水が、冬の夜間に凍結します。
水が氷になると体積が増え、その膨張する力で瓦の内部から破壊されてしまいます(ひび割れや剥離)。
この凍害を繰り返すと、セメント瓦の寿命は大幅に縮んでしまいます。
セメント瓦の寿命を延ばす!塗装メンテナンスの5つのメリット

セメント瓦にとって、塗装は単なる化粧直しではありません。
建物を守るための「必須の防御策」であり、セメント瓦の長寿命化の鍵を握っています。
1. 瓦本体に「防水性」を回復させる
これが塗装の最大の目的です。
新しい塗料で瓦の表面をコーティングし直すことで、失われた撥水性・防水性を完全に回復させます。
これにより、瓦内部への水の浸透を防ぎ、ひび割れや凍害の発生を防ぎます。
結果として、セメント瓦が持つ本来の耐用年数(30~40年)を全うさせ、さらに寿命を延ばすことが期待できます。
2.紫外線や風雨から屋根材を保護する
塗料に含まれる顔料や樹脂は、日々降り注ぐ強力な紫外線や、風雨による物理的なダメージから瓦の素地を保護します。
劣化の進行を遅らせることで、屋根全体の健全性を長く保ちます。
3.コケ・カビの発生を抑制し、美観を向上
防水性が回復することで、水が瓦の表面に滞留しにくくなり、コケやカビが繁殖しにくい環境になります。
さらに、新しい塗料で塗り替えることで、ご自宅の屋根がまるで新築時のように蘇ります。
建物の美観が向上し、住まいの印象が大きく変わります。
4.将来的な「葺き替え」費用を節約する
塗装の時期を逃し、瓦本体の劣化が進行しすぎると、塗装だけでは対応できなくなり、屋根材をすべて新しいものに取り替える「葺き替え工事」が必要になります。
葺き替え工事は、塗装工事に比べて大幅に費用が高くなります。
定期的な塗装メンテナンス(一般的に築10年~15年が目安)をおこなうことで、この高額な葺き替え工事のタイミングを遠ざけ、トータルコストを抑えることができます。
5.遮熱塗料で「快適性」と「省エネ」をプラス
最近の高性能塗料には、「遮熱塗料」というものがあります。
この塗料で屋根を塗装すると、太陽光(近赤外線)を反射し、屋根材自体の温度上昇を抑えることができます。
夏場の室内温度の上昇を抑制
特に2階の部屋の暑さが軽減され、快適に過ごせるようになります。
エアコン代の節約
室温が上がりにくくなるため、冷房の効率が上がり、電気代の節約にもつながります。
瓦の熱劣化を軽減
屋根材が熱を持つことによる劣化も抑えられ、瓦自体の長持ちにも貢献します。
名古屋の夏は特に厳しいですから、この遮熱効果は大きなメリットとなります。
セメント瓦塗装を成功させるための注意点

セメント瓦の塗装工事は、他の屋根材にはない特別な注意点があります。
失敗しないために、次のポイントを施工会社選びの参考にしてください。
1.高圧洗浄と乾燥を徹底する
コケやカビ、古い塗膜などを徹底的に洗い流す「高圧洗浄」は、セメント瓦塗装において非常に重要です。
また、吸水性の高いセメント瓦は、洗浄後に完全に乾燥させる期間が必要です。
乾燥が不十分だと、塗膜が密着せず、すぐに剥がれてしまう原因になります。
2.「下塗り材(シーラー)」選びが命
セメント瓦の塗装で最も重要な工程が「下塗り」です。
役割
瓦の素地にしっかりと浸透し、上から塗る塗料(上塗り材)を密着させる接着剤の役割を果たします。
ポイント
吸水性の高いセメント瓦には、浸透性の高い専用シーラーをたっぷりと、場合によっては2回塗布する必要があります。
この下塗りをケチったり、適切なシーラーを使わなかったりすると、数年で塗膜が剥がれてしまう(剥離)原因となります。
3.棟瓦の補修も同時に検討
瓦の頂上部分にある「棟」は、セメントや漆喰で固定されていることが多く、ここも経年で劣化します。
塗装工事の際に足場がかかっているうちに、棟のズレや漆喰の補修、軽量化された工法への変更なども合わせておこなうことで、屋根全体の耐久性を高めることができます。
4.信頼できる「地元・名古屋の専門会社」を選ぶ
セメント瓦の塗装経験が豊富で、適切な下地処理と塗料選びができる会社を選ぶことが成功の鍵です。
地元名古屋で長年実績があり、自社で診断・施工・管理を一貫して行っている専門業者なら、品質も価格も安心できます。
まとめ:セメント瓦は「早めの塗装」で住まいを守る
名古屋市内でセメント瓦の屋根をお持ちの皆様、ご自宅のセメント瓦は今、どのような状態でしょうか?
セメント瓦は、その長寿命というメリットを最大限に活かすために、約10年~15年ごとの定期的な塗装メンテナンスが不可欠な屋根材です。
「まだ大丈夫だろう」と放置してしまうと、雨水を吸い込んだ瓦の劣化は一気に進行し、いずれ高額な葺き替え工事が必要になるかもしれません。
「遅めのリフォームより、早めのリフォームの方がメリットが多い」のが、セメント瓦のメンテナンスの鉄則です。
「うちの屋根はセメント瓦かな?」「そろそろ塗装の時期かな?」と思われたら、専門家や専門会社に相談してみてください。
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