ALC外壁の特徴とメンテナンスについて詳しく解説
2025.12.13
ALC外壁について

「そろそろ家の外壁を塗り替える時期かな?」 名古屋市でマイホームをお持ちの皆さま、そうお考えではありませんか?
特に、ご自宅の外壁がALC(軽量気泡コンクリート)パネルを使用している場合、その特性を理解した上で適切なメンテナンスをおこなうことが、建物を長持ちさせる鍵となります。
そこで、今回は名古屋の気候条件も踏まえながら、ALC外壁が持つ特徴から、初めての塗装で失敗しないためのポイント、そして塗装メンテナンスによって得られるメリットまで、詳しく解説していきます。
こちらの施工事例も参考にしてみてください
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~~~~~~~~~~*目次*~~~~~~~~~~
- そもそもALC(軽量気泡コンクリート)外壁とは?その魅力と知っておくべき特徴
- 1. ALC外壁の「優れた点」:なぜ多くの建物で採用されるのか?
- ・驚異の軽量性と耐震性
- ・高い断熱性と省エネ効果
- ・耐火性と防火性
- ・遮音性
- 2. ALC外壁の「注意点」:塗装メンテナンスが必要な理由
- ・ALCの構造的な弱点:高い吸水性
- ・命綱となる「塗膜」と「シーリング(目地)」の役割
- 塗装メンテナンスの絶大なメリット!ALC外壁を長持ちさせるための投資
- 1. 最重要の役割:ALC外壁の防水機能回復
- 2. 断熱性・遮熱性の向上による快適な住環境の実現
- 3. 美観の回復と資産価値の維持
- 4. ひび割れ(クラック)の防止と耐久性の向上
- 名古屋市でALC外壁塗装を依頼する際のチェックポイント
- 1. ALC外壁の施工実績が豊富な会社を選ぶ
- 2. 名古屋の気候に適した塗料を選ぶ
- 3. 複数の会社から相見積もりを取る
- まとめ:ALC外壁の塗装は「予防医学」です
そもそもALC(軽量気泡コンクリート)外壁とは?その魅力と知っておくべき特徴

ALCは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略で、珪石やセメント、生石灰などを主原料とし、内部に気泡(空気の泡)を均一に含ませて高温高圧で蒸気養生(オートクレーブ養生)して作られたコンクリート板です。
日本では主に「ヘーベル」などの商品名で知られ、戸建て住宅からマンション、ビルまで幅広く採用されています。
1. ALC外壁の「優れた点」:なぜ多くの建物で採用されるのか?
・驚異の軽量性と耐震性
通常のコンクリートと比べ、ALCは水に浮くほどの軽さが特徴です。
この軽量性は、建物の基礎や構造への負担を軽減し、地震の際の揺れに対しても高い耐震性を発揮します。
・高い断熱性と省エネ効果
内部に含まれる無数の気泡が空気層となり、熱の伝わりを遮断します。
これにより、夏の暑さや冬の寒さが室内に伝わりにくく、冷暖房効率を高めるため、省エネ効果が期待できます。
名古屋の夏は特に厳しいですが、ALCの断熱性は快適な住環境の維持に貢献します。
・耐火性と防火性
コンクリートを主成分とするため、ALC自体が不燃材料です。
火災が発生しても燃え広がりにくく、大切なご家族と財産を守るための高い耐火性能を持っています。
・遮音性
多孔質な構造は音を吸収する効果もあり、外部の騒音を軽減する遮音性にも優れています。
2. ALC外壁の「注意点」:塗装メンテナンスが必要な理由
これほど高性能なALC外壁ですが、その構造ゆえに弱点も存在します。
それが「吸水性」です。
・ALCの構造的な弱点:高い吸水性
ALC本体はコンクリートでありながら、その名の通り「軽量気泡コンクリート」として内部に多数の気泡(孔)を持っています。
この気泡が断熱性を生み出す一方で、水を吸い込みやすいという特性にも繋がります。
新築時に施されている塗膜や目地が劣化すると、雨水がパネル内部に浸入しやすくなります。
パネル内部に水が浸入すると、次のような深刻な問題を引き起こします。
ひび割れ(クラック)の発生
吸い込んだ水分が凍結・融解を繰り返すことで体積が変化し、パネル本体にひび割れを生じさせます。
ALCパネルの強度低下
常に湿った状態が続くと、ALC内部の補強材(鉄筋)が錆びて膨張し、パネルを押し壊す「爆裂現象」につながる恐れがあります。
コケ・藻の繁殖
湿気と水分を好むコケや藻が外壁に繁殖し、美観を損なうだけでなく、さらに水分を保持しやすくなる悪循環に陥ります。
・命綱となる「塗膜」と「シーリング(目地)」の役割
ALC外壁は、パネル本体の性能を引き出すために、表面の塗膜(塗装)とパネル同士の隙間を埋めるシーリング材によって防水性能を維持しています。
これら2つの防水層がALC外壁の「命綱」なのです。
これらの防水層の耐用年数を超えて劣化が進む前に、適切なタイミングで塗装メンテナンスをおこなうことが、ALC外壁の性能と建物の寿命を維持するための鉄則となります。
塗装メンテナンスの絶大なメリット!ALC外壁を長持ちさせるための投資

初めての住宅塗装は「費用がかかる」とためらう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ALC外壁における塗装は、単なる美観の回復にとどまらず、家全体の資産価値を守り、住まいの安心を確保するための未来への投資です。
1. 最重要の役割:ALC外壁の防水機能回復
ALC外壁の塗装メンテナンスの最大の目的は、失われた防水性能を完全に回復させることです。
強力な撥水効果の付与
高性能な塗料を塗布することで、雨水がALCパネル内部へ浸入するのを徹底的に防ぎます。
シーリング(目地)の打ち替え・増し打ち
ALCはパネル工法のため、パネルとパネルの間に必ず目地(シーリング)があります。
このシーリングが劣化してひび割れると、そこから大量に雨水が浸入するため、塗装工事と同時に必ずシーリングの補修・打ち替えをおこないます。
2. 断熱性・遮熱性の向上による快適な住環境の実現
近年では、塗るだけで建物の温度上昇を抑える遮熱塗料(高日射反射率塗料)が主流になってきています。
遮熱塗料の導入
太陽光に含まれる近赤外線(熱エネルギー)を効率的に反射することで、外壁表面の温度上昇を抑えます。
室内温度の低下
特に夏の暑さが厳しい名古屋地域において、遮熱塗料は室内温度の上昇を抑制し、エアコンの稼働率を下げ、電気代の節約にも貢献します。
ALCが元々持つ断熱性能と相まって、より高い省エネ効果が期待できます。
3. 美観の回復と資産価値の維持
外壁塗装は、住まいの「顔」を新しく生まれ変わらせます。
新築のような美しさ
色あせや汚れ、藻の付着を取り除き、新築時のような輝きを取り戻します。
住まいの印象アップ
人気の色やトレンドを取り入れることで、住まいの印象を一新し、資産価値の維持・向上に貢献します。
4. ひび割れ(クラック)の防止と耐久性の向上
ALCの塗装には、その吸水性をカバーするために、特に弾性に優れた塗料や、下塗り材の選定が非常に重要になります。
微細なひび割れへの追従
ALCはパネル自体が収縮しやすいため、追従性の高い弾性塗料や微弾性フィラーを下塗りに使用することで、塗膜がひび割れに追従し、防水層の破断を防ぐことができます。
名古屋市でALC外壁塗装を依頼する際のチェックポイント

初めての塗装で失敗しないために、名古屋市の地域特性とALCの特徴を踏まえた会社選びと注意点をご紹介します。
1. ALC外壁の施工実績が豊富な会社を選ぶ
ALC外壁は一般的なモルタルや窯業系サイディングと比べて、下地処理や塗料の選定に専門的な知識が必要です。
「ALC専用」の下塗り材を使用しているか
吸水性の高いALCに対して、適切な微弾性フィラーなどの下塗り材(シーラー)をたっぷりと使用し、ALCの表面をしっかりと固める工程を提案しているか確認しましょう。
シーリング工事を重要視しているか
塗装よりも先に、ALCの目地部分のシーリングを「打ち替え」または「増し打ち」する工程を、適正価格で提案しているかが重要です。
2. 名古屋の気候に適した塗料を選ぶ
名古屋市は夏場の高温多湿、冬場の乾燥など、年間を通じて外壁に負担がかかる地域です。
遮熱塗料の採用
前述の通り、夏の猛暑対策として遮熱塗料は非常に有効です。
塗料メーカーや製品の耐用年数と遮熱性能を比較検討しましょう。
低汚染性の塗料
交通量の多い地域などでは、排気ガスやホコリによる汚れ対策として、雨で汚れが落ちやすい低汚染性の塗料(セルフクリーニング機能を持つ塗料)もおすすめです。
3. 複数の会社から相見積もりを取る
適正な価格や施工内容を判断するためには、必ず複数の塗装専門会社から見積もりを取りましょう。
「一式」表記に注意
「足場一式」「塗装一式」など、詳細が分からない「一式」表記が多い見積もりは要注意です。
使用する塗料のメーカー名、製品名、塗布量、各工程(下塗り・中塗り・上塗り)が明確に記載されているか確認しましょう。
保証内容の確認
施工後の保証期間や保証内容(何が保証対象か)をしっかり確認し、万が一の際も安心できる会社を選びましょう。
まとめ:ALC外壁の塗装は「予防医学」です
ALC外壁は、軽量性、断熱性、耐震性に優れた素晴らしい外壁材です。
しかし、その性能を維持するためには、塗装による定期的な防水メンテナンスが欠かせません。
外壁塗装は、家が大きな病気になる前に手を打つ「予防医学」のようなものです。
ひび割れや雨漏りといった大きなトラブルが発生してからでは、補修費用が大幅に高くなってしまいます。
名古屋市で初めての塗装をご検討なら、まずはご自宅のALC外壁の状態を専門会社に診断してもらうことから始めましょう。
適切な診断と施工で、大切なマイホームを長く、快適に守りましょう。
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