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梅雨に入る前に雨漏り対策を！

雨漏り対策その2「塗装工事」

 

「せっかくのマイホームなのに、天井にシミが…」「ポツポツと水滴が落ちてくる」─そんな経験はありませんか？

それは、住宅の天敵「雨漏り」かもしれません。

特に名古屋市のような気候では、雨漏りは住宅の劣化を早め、大切な財産を蝕む深刻な問題となりがちです。

そこで、今回は住宅の雨漏りの主な原因から、その有効な対策である「住宅塗装工事」について説明していきます。

 

 

住宅で雨漏りは起きるのか？ 知っておくべき雨漏りの主な原因

「雨漏り」と聞くと、屋根の破損をイメージされる方が多いかもしれません。

しかし、雨漏りの原因は屋根だけではありません。

名古屋の住宅において、雨漏りが発生する主な原因は多岐にわたります。

 

＊屋根からの雨漏り：最も多い原因とその兆候

屋根は住宅の最上部で、常に雨風にさらされています。

そのため、経年劣化や外部からの衝撃によって、様々な問題が生じやすく、雨漏りの主要な原因となります。

瓦のズレ、割れ、ひび割れ

日本家屋に多く見られる瓦屋根の場合、瓦自体がずれたり、強風や地震、飛来物によって割れたり、ひびが入ったりすることで、そこから雨水が侵入します。

スレート屋根（コロニアル、カラーベストなど）の劣化

軽量で施工しやすいスレート屋根も、紫外線や雨風に晒されることで表面の塗膜が劣化し、コケやカビが発生しやすくなります。

さらに、表面の剥がれやひび割れが生じると、そこから雨水が浸透してしまいます。

また、釘の浮きや、屋根材同士の重なり部分に隙間が生じることも原因となります。

板金部分の劣化・破損

棟板金（屋根の頂点部分）や谷樋（屋根の谷部分）など、金属製の板金部分は、サビや浮き、剥がれが生じやすい箇所です。

これらが劣化すると、雨水が侵入する経路となります。

特に名古屋は、台風など強風を伴う雨が多い地域ですので、板金が剥がれて飛散するケースも少なくありません。

ルーフィング（防水シート）の劣化

屋根材の下には、ルーフィングと呼ばれる防水シートが敷かれています。このルーフィングが経年劣化で破れたり、施工不良で隙間が生じたりすると、屋根材をすり抜けた雨水が直接住宅内部に侵入してしまいます。

コーキング（シーリング）の劣化

屋根と壁の取り合い部分や、屋根材の継ぎ目などに使用されているコーキング材が、紫外線や経年によってひび割れたり剥がれたりすると、そこから雨水が浸入します。

 

＊外壁からの雨漏り：意外と見落としがちな原因

「雨漏りなのに外壁？」と思われるかもしれませんが、外壁も雨漏りの重要な侵入口となります。

外壁のひび割れや目地の劣化は、雨水が建物内部へ侵入する大きな原因となります。

外壁のひび割れ（クラック）

住宅の構造的な動きや、地震、乾燥収縮などにより、外壁にひび割れが生じることがあります。

特にヘアークラック（髪の毛のような細いひび割れ）でも、放置すると雨水が内部に浸透し、木材の腐食やカビの発生を引き起こすことがあります。

窓サッシ周りの劣化

窓サッシと外壁の隙間を埋めるコーキング材は、紫外線や雨風によって劣化しやすい部分です。

ひび割れや剥がれが生じると、そこから雨水が侵入し、窓枠や内壁にシミが発生することがあります。

名古屋は夏場の紫外線が強く、冬場の乾燥も進むため、コーキング材の劣化が早まる傾向にあります。

外壁材の浮き、剥がれ

サイディングボードなどの外壁材が、施工不良や経年劣化によって浮いたり剥がれたりすると、その隙間から雨水が侵入します。

特に、強風を伴う雨の際に、浮いた部分に雨水が吹き付けられ、内部へ浸入しやすくなります。

目地のコーキング（シーリング）の劣化

サイディングボードなどの外壁材の目地には、コーキング材が充填されています。

このコーキング材が劣化してひび割れたり、肉痩せして隙間が生じたりすると、そこから雨水が浸入し、下地の防水シートにまで影響を及ぼすことがあります。

 

＊ベランダ・バルコニーからの雨漏り：構造的な問題も

ベランダやバルコニーは、洗濯物を干したり、ガーデニングを楽しんだりするスペースですが、実は雨漏りの原因となることも少なくありません。

防水層の劣化・ひび割れ

ベランダやバルコニーの床面には、FRP防水やウレタン防水などの防水層が施されています。

この防水層が経年劣化や紫外線によってひび割れたり、剥がれたりすると、そこから雨水が浸入し、階下へ雨漏りが発生します。

排水口の詰まり

落ち葉や砂、ゴミなどが排水口に詰まることで、雨水が適切に排水されず、ベランダに水が溜まってしまいます。

水が溜まった状態が続くと、防水層の劣化を早めたり、笠木（手すりの天板）の隙間から雨水が浸入したりする原因となります。

笠木（手すりの天板）の劣化

ベランダの手すりの上部にある笠木も、雨水が直接当たるため劣化しやすい部分です。

笠木と壁の取り合い部分のコーキングの劣化や、笠木自体の破損により、雨水が内部に浸入することがあります。

 

＊その他、見過ごされがちな雨漏り原因

上記以外にも、次のような箇所から雨漏りが発生することがあります。

雨樋の破損・詰まり

雨樋は、屋根から流れ落ちる雨水を集め、地面へ導く役割を果たします。

雨樋が破損したり、落ち葉などで詰まったりすると、雨水が適切に流れず、外壁に跳ね返って雨漏りの原因となることがあります。

換気口・換気扇からの浸水

換気口や換気扇の取り付け部分のコーキングが劣化したり、排気ダクトの勾配が不適切であったりすると、雨水が浸入することがあります。

給湯器配管からの水漏れ

外部に設置された給湯器の配管から水漏れが発生し、それが雨漏りと誤解されるケースもあります。

 

 

雨漏りに住宅塗装工事が有効な理由と特徴

雨漏りの原因が特定できたら、適切な対策を講じる必要があります。

その中でも、住宅塗装工事は雨漏り対策として非常に有効な手段の一つです。

なぜ住宅塗装工事が雨漏り対策に効果的なのか、その特徴とメリットを詳しく見ていきましょう。

 

＊住宅塗装が雨漏り対策に有効なメカニズム

住宅塗装は、単に外観を美しくするだけでなく、住宅を雨水から守る重要な役割を担っています。

防水機能の回復・強化

塗料には防水機能を持つ成分が含まれており、劣化した外壁や屋根に塗布することで、雨水が内部に浸透するのを防ぎます。

特に、弾性塗料や防水性の高い塗料を使用することで、ひび割れからの雨水侵入を防ぎ、防水性能を大幅に向上させることができます。

ひび割れの補修

塗装工事の前に、外壁や屋根のひび割れを補修します。

この補修作業によって、雨水の侵入経路を物理的に遮断することができます。

小さなひび割れであっても、放置すれば雨漏りにつながるため、この下地処理は非常に重要です。

経年劣化の抑制

紫外線や雨風は、外壁や屋根の劣化を早めます。

新しい塗膜で建物を覆うことで、これらの外部要因から建材を保護し、劣化の進行を遅らせることができます。

これにより、将来的な雨漏りのリスクを低減することができます。

カビ・コケの抑制

塗料の中には、防カビ・防藻効果を持つものもあります。

カビやコケは、塗膜の劣化を早め、水分を保持することで雨漏りの原因となることがあるため、これらを抑制することは雨漏り対策にもつながります。

 

＊住宅塗装の種類とそれぞれの特徴

住宅塗装に使用される塗料には様々な種類があり、それぞれ特徴や耐久性、費用が異なります。雨漏り対策として有効な塗料を中心に紹介します。

アクリル塗料

比較的安価で、色数も豊富ですが、耐久性は3～5年と短めです。

初期費用を抑えたい場合や、短期間で塗り替えを考えている場合に検討されます。

ウレタン塗料

耐久性は5～8年程度で、アクリル塗料よりも弾力性があり、ひび割れに追従しやすい特徴があります。

費用と耐久性のバランスが良く、一般的な住宅塗装でよく使用されていました。

シリコン塗料

現在最も一般的に使用されている塗料で、耐久性は10～15年程度と長く、費用対効果に優れています。

防汚性、防カビ性にも優れており、名古屋の気候にも適しています。

フッ素塗料

耐久性が15～20年と非常に長く、高層ビルや公共施設などにも使用される高性能な塗料です。

費用は高くなりますが、長期的なメンテナンスコストを抑えたい場合に有効です。

防汚性、耐候性にも優れています。

遮熱塗料

太陽光を反射し、屋根や外壁の表面温度の上昇を抑制する塗料です。

耐久性はシリコン塗料やフッ素塗料に準じます。

夏の室温上昇を抑え、冷房費の削減にもつながるため、名古屋の暑い夏には特におすすめです。

断熱塗料

熱の伝達を抑えることで、室内の温度を快適に保つ効果がある塗料です。

遮熱塗料と同様に、夏の暑さ対策、冬の寒さ対策に有効です。

 

雨漏り対策という観点からは、弾性塗料（ひび割れに追従する塗料）や、高耐久性塗料（シリコン、ラジカル制御型、フッ素）を選ぶことが重要です。

 

 

名古屋の住宅塗装工事の費用相場と内訳

住宅塗装工事の費用は、住宅の大きさ、塗料の種類、劣化状況、施工会社によって大きく異なります。

ここでは、名古屋市における一般的な住宅塗装工事の費用相場と、その内訳について解説します。

 

＊費用相場の目安

一般的な30坪程度の二階建て住宅の場合、住宅塗装工事の総額は80万円～200万円程度が目安となります。

アクリル塗料：80万円～120万円

ウレタン塗料：90万円～140万円

シリコン塗料：100万円～160万円

フッ素塗料：150万円～200万円以上

※上記はあくまで目安であり、劣化状況や足場の設置費用、付帯工事の内容によって変動します。

 

＊工事費用の主な内訳

住宅塗装工事の費用は、主に次のような項目で構成されます。

足場費用

塗装工事をおこなう上で、安全かつ確実に作業を進めるために必須となるのが足場の設置です。

住宅の周囲を囲むように組むため、家の大きさや形状によって費用が変わります。

一般的に、延床面積ではなく、建物の外周の長さや高さによって算出されます。

高圧洗浄費用

塗装を始める前に、外壁や屋根に付着した汚れ、カビ、コケ、旧塗膜の剥がれなどを高圧洗浄で徹底的に除去します。

この工程が不十分だと、新しい塗膜が定着せず、早期剥がれの原因となります。

下地処理費用

ひび割れの補修、コーキングの打ち替え・増し打ち、サビ落とし、旧塗膜のケレン（剥がれかけた塗膜を削る作業）など、塗装の前の重要な下準備にかかる費用です。

この下地処理の質が、塗装の耐久性を大きく左右します。

雨漏りの原因となっているひび割れや目地の補修は、この段階で徹底的におこなわれます。

塗料代

使用する塗料の種類（アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素など）によって大きく費用が変わります。

耐久性や機能性（遮熱、断熱など）が高い塗料ほど、塗料自体の価格も高くなります。

塗装作業費

職人の人件費です。

塗料を塗る面積や、塗料の重ね塗り回数（通常は下塗り・中塗り・上塗りの3回塗り）によって変動します。

養生費用

塗装しない部分（窓、ドア、植木など）を塗料が飛ばないようにシートなどで覆い保護する費用です。

廃材処分費用

足場を解体した後のシートや、塗料の缶などの産業廃棄物の処分にかかる費用です。

諸経費

現場管理費、交通費、運搬費、事務手数料など、工事全体にかかる細かな費用です。

 

 

名古屋での住宅塗装工事の注意点

大切な住宅を守るための塗装工事だからこそ、失敗は避けたいものです。

ここでは、名古屋で住宅塗装工事を検討する際に、特に注意すべき点を解説します。

 

＊複数の会社から相見積もりを取る

最も重要な注意点の一つです。

最低でも3社以上から相見積もりを取りましょう。

費用の比較

複数の見積もりを比較することで、適正な価格帯を把握できます。

極端に安い見積もりは、手抜き工事や追加費用の発生リスクがあるため注意が必要です。

提案内容の比較

各会社の提案する塗料の種類、工法、保証内容などを比較できます。

雨漏りの原因に対する具体的な対策や、下地処理の丁寧さなど、専門的な視点からの提案にも注目しましょう。

会社の信頼性

見積もり時の対応、質問への回答の丁寧さ、現地調査の細かさなどから、会社の信頼性を判断する材料になります。

 

＊契約前に工事内容と保証内容をしっかり確認する

口頭での説明だけでなく、必ず書面で内容を確認しましょう。

工事範囲と工程

塗装する範囲（屋根、外壁、付帯部など）、各工程（高圧洗浄、下地処理、下塗り、中塗り、上塗りなど）が明記されているか確認します。

雨漏り対策としての補修箇所が明確に記載されているかも重要です。

使用塗料のメーカーと製品名

どのメーカーのどの製品を使用するのか、具体的に明記されているか確認しましょう。

カタログやホームページで自分で調べることも可能です。

保証期間と保証内容

万が一、施工不良や早期の塗膜剥がれなどが発生した場合の保証期間と、その内容（無償補修の範囲など）を必ず確認しましょう。

特に、雨漏りに対する保証が含まれているかどうかも重要です。

 

＊担当者の知識と対応を見極める

契約を決める前に、担当者の専門知識と対応をしっかり見極めましょう。

専門知識の有無

雨漏りの原因について詳しく説明できるか、どのような塗料や工法が適しているか、具体的に提案できるかなど、専門的な知識があるかを確認しましょう。

丁寧な説明

専門用語ばかりでなく、分かりやすい言葉で丁寧に説明してくれるか、こちらの質問に誠実に答えてくれるかなども重要です。

現地調査の細かさ

契約前の現地調査で、屋根や外壁、ベランダなどを細かく見てくれるか、雨漏りの原因と思われる箇所を特定しようと努めているかを確認しましょう。

ドローンなどを使って屋根の状況を撮影し、見せてくれる会社もあります。

 

＊適正価格を見極める

安すぎる見積もりには注意が必要です。

手抜き工事のリスク

極端に安い見積もりは、質の悪い塗料を使用したり、下地処理を怠ったり、塗りの回数を減らしたりするなど、手抜き工事につながる可能性があります。

結果的に早期劣化や再度の雨漏りを引き起こし、かえって高くつくことがあります。

追加費用の発生

安い見積もりで契約させ、後から追加費用を請求する悪質な業者も存在します。

見積もり書に記載のない追加費用が発生しないか、事前に確認しておきましょう。

 

＊信頼できる業者の選び方

優良な会社を選ぶためのポイントをまとめます。

地域密着型で実績が豊富

名古屋市内で長年の実績があり、地域に根差した活動をしている会社は、地域の気候や住宅事情をよく理解しているため、適切な提案が期待できます。

自社施工の会社

下請けに丸投げせず、自社で職人を抱え、施工管理を行っている会社は、品質管理が徹底されている傾向があります。

建設業許可を持っているか

塗装工事は「建設業」に該当します。建設業許可を持っているか確認することも、信頼できる会社を見極めるポイントになります。

アフターフォロー体制

施工後の点検や、万が一の不具合発生時の対応など、アフターフォロー体制がしっかりしている会社を選びましょう。

口コミや評判

インターネット上の口コミサイトやSNSなどで、その会社の評判を調べてみるのも有効です。

ただし、匿名性の高い情報なので、鵜呑みにせず参考程度に留めましょう。

 

 

まとめ

名古屋市における住宅の雨漏りは、屋根、外壁、ベランダなど、様々な箇所から発生する可能性があります。

その原因は、経年劣化、施工不良、自然災害など多岐にわたります。

雨漏りを放置すると、構造材の腐食やカビの発生、シロアリの被害など、住宅全体の寿命を縮める深刻な事態につながりかねません。

このような雨漏り対策として、住宅塗装工事は非常に有効な手段です。

新しい塗膜で住宅全体を保護し、防水機能を回復・強化することで、雨水の侵入を防ぎ、住宅の耐久性を高めることができます。

住宅塗装工事を成功させるためには、複数の会社から相見積もりを取り、工事内容や保証内容をしっかりと確認し、信頼できる会社を選ぶことが何よりも重要です。

安さだけで飛びつかず、丁寧な下地処理と適切な塗料選定、そして確かな技術力を持つ会社に依頼することで、大切なマイホームを雨漏りから守り、長く快適に暮らすことができます。

名古屋で雨漏りにお困りの方、住宅塗装をご検討中の方は、ぜひこの記事を参考に、安心できる住宅ライフを送ってください。

早めの対策が、住宅の寿命を延ばし、無駄な出費を防ぐ最良の道です。

 

 

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