外壁塗装ブログ

外壁・屋根の浮き・反りについてお伝えします

2025.5.20

劣化症状:外壁・屋根の浮き・反りについて

サイディング材やスレート材の劣化症状に、浮き・反りがあります。放置してしまうと雨漏りや害虫の侵入など、建物自体に被害が及びます アートペインズ

 

住宅の美観と耐久性を維持するために不可欠な塗装工事。

しかし、塗装後に「浮き」や「反り」といった不具合が発生することがあります。

これらの症状は、建物の寿命を縮めるだけでなく、再工事の必要性を生じさせる厄介な問題です。

そこで、今回は住宅塗装工事における外壁・屋根の浮き・反りについて説明していきます。

 

 

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劣化症状:浮き・反りについてお伝えします

 

 

外壁・屋根の「浮き・反り」とは?

まず、「浮き」と「反り」が具体的にどのような状態を指すのかを明確にしましょう。

 

*外壁の浮き・反り

外壁の浮きは、塗装された塗膜や、その下地であるサイディングボード、モルタルなどが、建物本体から部分的に剥がれて浮き上がっている状態を指します。

触るとプカプカとした感触があったり、目視で膨らんでいるのが確認できたりします。

一方、外壁の反りは、サイディングボードやモルタルなどが、熱や湿気などの影響を受けて歪み、平面であるべき壁面から湾曲している状態を指します。

光の当たり具合によって影ができたり、隣接する部材との間に隙間が生じたりすることで発見されることが多いです。

 

*屋根の浮き・反り

屋根の浮きは、屋根材(瓦、スレート、金属屋根など)や塗膜が、下地から部分的に剥がれて浮き上がっている状態です。

強風などによって一部がめくれ上がっている場合もあります。

屋根の反りは、屋根材自体が熱や湿気、経年劣化などによって歪み、本来の形状から変形している状態です。

特にスレート屋根や金属屋根で見られることがあります。瓦屋根の場合は、

瓦のズレや割れとして現れることが多いですが、下地の構造的な問題で反りが発生することもあります。

 

 

外壁・屋根の浮き・反りの主な原因

外壁・屋根の浮き・反りは、複合的な要因によって発生することが多く、次のような原因が考えられます。

 

施工不良

下地処理の不備

塗装前の下地処理が不十分な場合、塗料がしっかりと密着せず、浮きの原因となります。

汚れ、油分、旧塗膜の剥がれなどが残っていると、密着不良を引き起こします。

不適切な塗料の選定

外壁材や屋根材の種類、既存の塗膜との相性を考慮せずに塗料を選定すると、早期に剥がれや浮きが発生する可能性があります。

塗料の希釈不足・過多

塗料の希釈率がメーカーの規定通りでない場合、塗膜の性能が十分に発揮されず、密着不良や乾燥不良につながります。

乾燥時間の不足

各塗料には適切な乾燥時間がありますが、これを守らずに次の工程に進むと、塗膜内部に水分が閉じ込められ、浮きの原因となることがあります。

不均一な塗布

塗膜の厚みが均一でない場合、薄い部分から劣化が進行し、浮きや剥がれにつながることがあります。

技術不足: 職人の技術不足により、適切な施工が行われない場合、様々な不具合が発生するリスクが高まります。

 

経年劣化

塗膜の劣化

紫外線、雨水、温度変化などの自然環境に長期間さらされることで、塗膜は徐々に劣化し、柔軟性を失い、ひび割れや剥がれが生じます。

これが浮きの原因となることがあります。

下地の劣化

外壁材や屋根材自体も、経年とともに劣化します。

吸水性が高くなったり、ひび割れが生じたりすることで、塗膜との密着性が低下し、浮きや反りを引き起こすことがあります。

防水機能の低下

塗膜や防水層の劣化により、雨水が内部に浸入すると、下地を腐食させたり、塗膜との間に水分が溜まり、浮きの原因となります。

 

自然環境の影響

紫外線

塗膜の樹脂成分を分解し、劣化を促進します。

雨水

塗膜の剥がれや下地の劣化を進行させ、水分が内部に浸入することで浮きの原因となります。

温度変化

急激な温度変化は、塗膜や下地の膨張・収縮を引き起こし、ストレスを与えて剥がれや浮きにつながります。

強風は、塗膜が剥がれかかっている箇所をさらに剥がしたり、屋根材を浮かせたりする可能性があります。

地震

地震の揺れによって、塗膜や下地にひび割れが生じ、そこから水分が浸入して浮きの原因となることがあります。

 

建物の構造的な問題

構造体の歪み

建物の構造自体に歪みがある場合、外壁や屋根に無理な力が加わり、塗膜や下地の浮き・反りを引き起こすことがあります。

通気性の不良

外壁内部や屋根裏の通気性が悪いと、湿気がこもりやすく、下地の腐食や塗膜の剥がれを促進する原因となります。

 

その他

既存塗膜との相性

異なる種類の塗料を重ね塗りした場合、相性が悪いと密着不良を起こし、浮きの原因となることがあります。

付帯部の劣化

笠木や雨樋などの付帯部の劣化が進行し、そこから雨水が浸入することで、外壁や屋根の浮きにつながることがあります。

 

 

外壁・屋根の浮き・反りの対策

浮き・反りを未然に防ぐためには、適切な対策を講じることが重要です。

 

1.事前対策:塗装工事前の準備

信頼できる施工会社選び

実績と評判のある、資格を持った信頼できる塗装会社を選びましょう。

複数の会社から見積もりを取り、提案内容や説明を比較検討することが大切です。

丁寧な現地調査

会社にしっかりと現地調査をおこなってもらい、外壁材や屋根材の種類、既存の塗膜の状態、劣化状況などを詳しく確認してもらいましょう。

詳細な打ち合わせ

使用する塗料の種類、施工方法、工程、保証内容などについて、施工会社と十分に打ち合わせをおこない、疑問点や不安な点は解消しておきましょう。

適切な塗料の選定

外壁材や屋根材の種類、地域の気候条件、予算などを考慮し、最適な塗料を選定してもらいましょう。

会社に相談しながら、耐久性や機能性を重視した塗料を選ぶことが重要です。

明確な見積書の確認

見積書には、使用する塗料の種類と量、施工範囲、工程、費用などが詳細に記載されているかを確認しましょう。

不明な点は必ず施工会社に質問しましょう。

 

2.施工中の対策:品質管理の徹底

下地処理の徹底

塗装前に、高圧洗浄やケレン作業(旧塗膜の除去、錆落とし)、補修作業などを丁寧におこなう事が重要です。

下地処理の良し悪しが、塗膜の耐久性を大きく左右します。

適切な塗料の希釈と攪拌

塗料はメーカーの規定に従い、正確な希釈率で希釈し、十分に攪拌してから使用する必要があります。

適切な乾燥時間の確保

各工程の間には、塗料の種類に応じた適切な乾燥時間を設けることが重要です。

均一な塗布

塗膜の厚みが均一になるように、適切な技術を持った職人が丁寧に塗布する必要があります。

施工中の写真記録

施工前、下地処理中、塗装中、完了後の写真を記録してもらうことで、施工状況の確認や将来的なトラブル発生時の原因究明に役立ちます。

第三者機関による検査

必要に応じて、第三者機関による施工検査を依頼することも有効です。

 

3.施工後の対策:定期的なメンテナンス

定期的な点検

塗装後も、定期的に外壁や屋根の状態を点検し、早期に不具合を発見することが重要です。

小さな浮きやひび割れでも、放置すると悪化する可能性があります。

早期の補修

浮きや反り、ひび割れなどを発見した場合は、早めに専門会社に相談し、適切な補修をおこなうようにしましょう。

適切な清掃

外壁や屋根に汚れが蓄積すると、塗膜の劣化を早める原因となります。

定期的に水洗いなどの清掃をおこなう事が望ましいです。

保証期間の確認

塗装工事には通常、保証期間が設けられています。

保証内容や期間を確認しておきましょう。

 

 

外壁・屋根の浮き・反りが発生した場合の注意点

もし、外壁や屋根に浮き・反りが発生してしまった場合は、次の点に注意が必要です。

 

DIYでの安易な補修は避ける

専門的な知識や技術がない場合、DIYでの補修はかえって状態を悪化させる可能性があります。

必ず専門家や専門会社に相談しましょう。

放置しない

浮きや反りを放置すると、雨水が内部に浸入し、下地の腐食や雨漏りの原因となることがあります。

早期に対処することが重要です。

複数の会社に見積もりを依頼する

補修工事を依頼する際は、複数の会社から見積もりを取り、比較検討しましょう。

原因を特定する

補修をおこなう前に、浮き・反りの原因を特定することが重要です。

原因に合わせた適切な補修方法を選ぶ必要があります。

二次被害を防ぐ

浮きや剥がれが進行している場合は、落下による事故を防ぐために、立ち入り禁止の措置を講じるなどの対策が必要となる場合があります。

 

 

まとめ:美しい住まいを維持するために

住宅塗装工事における外壁・屋根の浮き・反りは、建物の美観を損なうだけでなく、耐久性にも悪影響を与える深刻な問題です。

これらの不具合を未然に防ぐためには、信頼できる施工会社選び、丁寧な施工、適切なメンテナンスが不可欠です。

万が一、浮き・反りが発生してしまった場合は、放置せずに専門家や専門会社に相談し、早期に対処することが重要です。

本記事で解説した原因、対策、注意点を参考に、長期的に美しい住まいを維持していきましょう。

 

 

 

 

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